【外国人患者対応どうする?】役立ち情報5選
多言語・多文化の患者が増えている
近年、訪日外国人や在留外国人が増加している日本では外国人患者数も増えています。
今までは主要都市部や観光地で多かった外国人患者ですが、それ以外の地域でも増えているそうです。
外国人患者を受け入れる際、言語の違いはもちろん文化や宗教の違いも考慮しなくてはならず、知識がなければ対応できないこともあります。
- 英語が話せないけどどうやって対応したらいいの?
- 何か便利なサービスはないの?
- 研修があれば受けてみたい!しっかり学びたい!
そんな方におすすめの情報をまとめました。
(今回は厚生労働省が提供しているものに限っています。)
外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル
こちらは厚生労働省が訪日外国人旅行者や在留外国人を患者として受け入れる際の対応として医療機関向けにまとめたマニュアルです。
全130ページあるこのマニュアルですが、全く知識がない方でも一通り読めば基本的な外国人患者対応について学ぶことができます。
内容は以下の通りです。
第1章 外国人患者に関連する制度
第2章 外国人患者の円滑な受入れのための体制整備
第3章 場面別対応
例えば「場面対応」の章では、「受付」「検査」「入院」など、細かく場面が分けられており、<POINT>で実際の場面で役立ちそうなアドバイスも読むことができます。
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外国人向け多言語説明資料
こちらは様々なシーンで使える多言語の資料です。
診療科別の問診票や入院の説明書、治療・手術・検査に関する同意書などが6ヶ国語(英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語・ウクライナ語)に訳されています。
全ての資料が無料でダウンロード可能です。
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希少言語に対応した遠隔通訳サービス事業
希少言語は、主要言語に比べて民間による通訳サービスが行き届かない場合も。
そのような課題を解決するために厚生労働省がこのようなサービスの提供を始めました。
対応言語は以下の通りです。
タイ語、マレー・インドネシア語、タミル語、ベトナム語、フランス語、ヒンディー語、イタリア語、ロシア語、ネパール語、アラビア語、タガログ語、クメール語、ドイツ語、ミャンマー語、ベンガル語、モンゴル語、ウクライナ語 (17言語)
出入国在留管理庁の発表(令和4年6月末)によると、日本に住む在留外国人数は2位ベトナム、4位フィリピン、6位ネパール、7位インドネシア、9位タイとなっています。
つまり上位10か国のうち半分が希少言語を話すということ。
全ての言語をカバーするのは費用の面でも大変なので、必要なときだけ使うことができるこのようなサービスはいいですね。
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夜間・休日ワンストップ窓口事業
例えば夜間や休日にこんな外国人患者が来たら、どのように対応すればいいでしょうか?
(外国人患者受入れ医療機関対応支援事業 第2回オンライン説明会より引用)
このように外国人患者対応で何か困ったとき、こちらの窓口で電話相談ができ、アドバイスや情報提供をしてもらうことができます。(医療機関関係者向けです。)
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外国人患者受入れ医療コーディネーター養成研修
この研修は、外国人患者受け入れの基礎知識や院内の体制整備について学ぶことができる貴重な研修です。
4日間の講義やワークショップ、グループワークを経て修了証をもらうことができます。
2023年の研修はすでに終了していますが、詳しい研修内容やスケジュールはこちらから見ることができます。
研修は毎年行われており、1月頃に申し込みが開始されるので、厚生労働省のHPをチェックしてください。
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2020年から代表の黒田がやさしい日本語講座の講師を担当しています。
次年度はわかりませんが…ご依頼が来ることを願っています…!
まとめ
今回、厚生労働省が提供する情報を5つまとめました。
- 外国人患者の受入れのための医療機関向けマニュアル
- 外国人向け多言語説明資料
- 夜間・休日ワンストップ窓口事業
これらの情報やサービスは今すぐ利用ができますし、
- 希少言語に対応した遠隔通訳サービス事業
も、一度登録してしまえば24時間365日利用することができます。更に、
- 外国人患者受入れ医療コーディネーター養成研修
に参加して基礎からしっかりと学ぶこともできます。
これらの情報が病院内での多言語・多文化対応に役立てられ、受け入れ体制を整えることや医療提供側の悩み解消にお役に立てたら嬉しく思います。